[ましこのひとvol.6] 人が自然と集う、アジア料理のカフェ

ましこのひと2017年07月21日
[ましこのひとvol.6]  益子町で暮らす人に「ましこの暮らし」について聞く。

アジア料理のカフェ作坊吃(ゾーファンチィ)オーナーの鈴木史絵さんにお話を伺いました。

 

 『鈴木史絵さん』の画像

 

Q.1 どんな活動をしていますか?
  
作坊吃(ゾーファンチィ)というアジア料理のカフェを益子町上大羽の栗生(くりゅう)地区で営んでいます。椅子などの家具を製作していた私とバックなどを製作していた友人と2人で、2006年にギャラリーをオープンしたのが始まりで、もともとは益子町の塙地区にありました。ギャラリーにたくさんの人に来てもらうために、二人とも料理が得意だったこともあってカフェを始めたのがきっかけで今のような形になりました。
2009年には一人でお店をやるようになり、通常営業の傍ら町のアートイベントである土祭や益子朝市などのイベントに飲食店として出店するなどしています。
現在の場所である上大羽の栗生地区の益子焼作家さんの工房であった建物をリノベーションして移転したのは、2015年3月29日のこと。
この建物は、絵描きをしている友人が住んでいた所で、間取りやデザインをほぼ一人でしてくれました。その後、施工は私も加わり二人を中心に行い、床張りや壁塗りなどは別の友人たちに手伝ってもらいました。厨房は大工さんにお願いしたものの、その他は自分たちで作り上げた、思い入れのある手作りのお店です。
 
『作坊吃店内』の画像

 

特別なことは特になくて、その時にやってみたいことや、出来ることをしてきているだけでした。
2012年からの毎月第2土曜日には、カナダ人の友人に協力してもらいながら英語を話しながらご飯を食べたり、お茶を飲んだりする「イングリッシュカフェ」を開催しています。英語を話したい人が集まり、楽しくおしゃべりしています。日本だと英語を話したくても話す機会がなかなかないと感じています。
 
カフェのお客様だけでなく、友人がその友人を連れてきてくれたり、SNSなどを通じて英語好きの方が来てくれたり、それまで関わりのなかった方も来てくれるようになりました。
 
 
Q.2 はじめたきっかけはなんですか?
  
カナダに留学していた経験があり、帰国後に語学力を生かしてアジア雑貨のお店に勤務し、インドやバリなどに買い付けに行くなどしていました。アジアに出かけると、現地の業者さんに案内してもらい観光客がほとんど行かないようなお店でおいしいものを食べる機会も多く、アジア料理の奥深さに魅せられていきました。 お店をオープンさせてからしばらくの間、イングリッシュカフェの構想はあったのですが、実現まではいきませんでしたが、お客様で来ていたカナダ人の友人に話したら「いいね、やろう!」となり、あっという間に話が進み最終的に毎回来てくれるようになりました。
 
Q.3 一番大切にしていることはなんですか?
 
上大羽にお店と住まいを移す前は、益子の中心部に住んでいましたが、「山に囲まれた静かな田園地帯にいきなりお店を作って、地域の人はどう思うだろう、受け入れてもらえるだろうか」と心配していました。オープンしてからは、ご近所さんがお店を心配して見に来てくれたり、駐車場が足りなかったら使ってもいいよ、と声をかけてくださったりと地域の方のやさしさに感謝しています。 移住して1年半ほどですが、栗生地区の山を愛する登山グループの活動や、自然保護の活動に楽しみながら参加するなど、ご近所の交流を楽しんでいます。 栗生地区はもともと陶芸家など移住者が多い地域で、おおらかで田舎暮らしをとことん楽しもうとしている方が多いのでとても付き合いやすいです。最近は、その方々が昔から住んでいる農家の方などの話を聞いて記録に残す活動などもしています。ご近所のつながりを、無理のない範囲で積極的につくっている印象ですね。
 
『チィプレート』の画像
 
 
『作坊吃外観』の画像 
 作坊吃(ゾーファンチィ)

地元の新鮮な野菜をふんだんに使用したワンプレートランチやカレーなどのアジア料理が特徴で、スパイスや香味野菜の香りが後を引き癖になる味です。

〒321-4212

栃木県芳賀郡益子町上大羽2455

TEL0285-72-3606