文化財情報(内町彫刻屋台)
5月21日(日)に内町屋台パークにて、内町彫刻屋台の解体・組立がありました。
これは、内町自治会が独自に行っている取組みで、彫刻屋台の組み立て方を後世に伝える目的で実施され、5年に1度、益子祇園祭の当番町の年に行われています。
もともと彫刻屋台は解体されて保管され、祇園祭のときに組み立てられていました。
いまでは常時見られるように、屋台パークに展示を兼ねて収蔵されているため、組立の技術が失われる可能性を危惧した地元の方により実施されるようになりました。
(1)彫刻屋台はクギを使わずに組み立てられています。
(2)正面上部の龍の飾りをはずしています。
(3)屋根がはずされテンポよく解体されていきます。
(4)先輩たちはじっと静かに見守っていました。
(5)(6)(7)取り外された部材。
(8)龍は勇ましく端整に造られています。
(9)随所に螺鈿が施されています。以前はもっときらびやかだったそうです。
(10)ひもの部分は車輪の衝撃をやわらげるサスペンションの役割があります。
(11)さまざまな動植物が彫られています。こちらは蜘蛛を食べる鳥が彫られ、職人の遊び心がうかがえます。
(12)内町の「内」をモチーフに作られた紋章。一つだけ逆さなのは、「完全なものはその瞬間から崩壊がはじまる」と考えられているため、あえて不完全にすることで、後世に残してほしいとの思いがこめられています。
(13)解体されると劣化している部分もあらわになります。
(14)補強できるところは補強して安全性を確保し、後世に伝えていきます。
(15)土台の板材には、明治14年に購入したと書かれています。
(16)コチラの部材には棟梁高田仲右ヱ衛門の名前が書かれています。
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メールでのお問い合わせはこちら- 2022年3月31日
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