浄土鎮西義名越派代々印壐脈譜
じょうどちんぜいぎなごえはだいだいいんじみゃくふ浄土鎮西義名越派代々印壐脈譜
県指定(昭和52年年2月15日指定)
- 種類
- 書籍
- 時代
- 室町時代
西流する大羽川は小貝川に合流する手前、大沢と呼ばれる肥沃な低地帯を形成している。この大羽川左岸、大沢の地に所在するのが名刹円通寺である。円通寺は応永9年(1402)良栄上人開基の浄土宗名越派の総本山であり、学問寺としても栄えた。すなわち、上人は名越派の教義を講義・布教するために、大沢文庫(図書館)を設置した。このため多くの学僧が円通寺で学ぶことになる。
本書上巻は「浄土相傅」として法然上人より良堯にいたる血脈を記し、応永18年(1411)良栄から良堯に左手と右手の朱印を押して授けたのをはじめに、天正11年(1583)良興より良賢に授けたものまで11通である。中巻は元禄9年(1696)良安が序文を記し、文政4年(1821)良範にいたるまで25通である。下巻は文政11年(1828)良猛より明治14年(1881)良頓にいたる11通の血脈を収めている。いずれも法然上人から授けられた住持までの血脈を記し、年月日と授けた住持の署名・花押、両手の朱印を押している。またこれら3巻は、元禄9年(1696)寄進された凾に納められている。
参考:『益子町の文化財』
- 所在地
- 大字大沢1770
- 所有者
- 円通寺
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