○益子町ねたきり老人等短期保護事業実施要綱

平成5年3月11日

告示第13号

(目的)

第1条 この事業は、ねたきり老人及び認知症老人(以下「ねたきり老人等」という。)を介護している家族が疾病にかかる等の理由により、居宅における介護が困難となった場合に当該ねたきり老人等を一時的に特別養護老人ホームに保護し、もってこれら居宅のねたきり老人等及び家族の福祉の向上を図ることを目的とする。

(実施主体等)

第2条 この事業の実施主体は、益子町とし、前条の目的を達成するため、短期保護を行う施設と連絡を密にするとともに、福祉事務所、民生委員等の関係機関と十分連携を保ち、事業の円滑な運営に努めるものとする。

(対象者及び認定基準)

第3条 この事業の対象者は、益子町に居住するおおむね65歳以上の者であって、身体上又は精神上著しい欠陥があるために常時の介護を必要とするが、家族の介護を受けているため、特別養護老人ホームの収容の対象とならないねたきり老人等とする。なお、認知症老人は、別記「認知症老人認定基準表」により判定することとし、次の各号の要件を満たす者とする。

(1) 介護上困難を伴う行動等が別記項目中1項目以上あること。

(2) 総合状態像が3(中程度の認知症)以上であること。

(実施施設)

第4条 この事業の実施施設は、あらかじめ町長が指定した特別養護老人ホーム(以下「実施施設」という。)とする。

(保護の要件)

第5条 この事業の対象となる短期保護の要件は、次のとおりとする。

(1) 家族の疾病、出産、事故などやむを得ない理由によりねたきり老人等の介護が一時的に困難となるとき。

(2) 冠婚葬祭等により家族が不在となり、ねたきり老人等の介護が困難となるとき。

(3) その他私的理由によってねたきり老人等の介護が困難となるとき。

(期間)

第6条 短期保護の期間は、前条各号の事由が解消するまでの期間とし、原則として7日以内とする。ただし、やむを得ない事情があるときは、必要最小限の範囲内で期間延長措置を講ずることができる。

(保護の手続)

第7条 ねたきり老人等の短期保護を希望する介護者(ねたきり老人等を直接介護している者及びねたきり老人等と同居中の扶養義務者をいう。以下同じ。)は、ねたきり老人等短期保護申請書(様式第1号)に必要事項を記載し、町長に提出するものとする。

(保護の決定等)

第8条 短期保護の申請を受けた町長は、申請の内容を審査し、速やかに保護の要否を決定し、ねたきり老人等短期保護決定通知書(様式第2号)により介護者に通知するとともに、ねたきり老人等短期保護依頼書(様式第3号)により実施施設の長あて保護を依頼するものとする。

2 前項に規定する依頼書を受理した実施施設の長は、ねたきり老人等短期保護受託通知書(様式第4号)により町長に受託する旨の通知をするものとする。

(緊急保護の取扱い)

第9条 町長が緊急性が極めて高い事情等により、第7条の規定により難い場合において、直ちにねたきり老人等の短期保護を要すると認めるときは、前2条の手続きによらないで、あらかじめ実施施設の長の承諾を受け、ねたきり老人等を入所させることができるものとする。ただし、この場合においても、事後において、速やかに前2条に定める手続をするものとする。

(移送)

第10条 ねたきり老人等の移送は、介護者が行うものとする。ただし、生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定による被保護世帯については、関係機関が協力してこれを行うものとする。

(保護の方法)

第11条 実施施設におけるねたきり老人等の短期保護は、老人福祉法(昭和38年法律第133号)に基づく保護措置の例に準じて行うものとする。

(経費等)

第12条 第5条によって実施施設に保護されたねたきり老人等の保護に要する経費については、事務費は、町が負担するものとする。

2 介護者は、飲食物費を負担するものとする。ただし、生活保護法に基づく保護を受けている世帯に属するねたきり老人等の飲食物費は、町が負担するものとする。

3 介護者は、前項の規定により負担する費用を実施施設に納付するものとする。

4 実施施設は、毎月分の町が負担すべき経費について、翌月の10日までにねたきり老人等短期保護経費請求書(様式第5号)により請求するものとする。

(備付書類)

第13条 町長はねたきり老人等短期保護台帳(様式第6号)を、実施施設の長は老人福祉法に基づく保護措置の例に準じて入所者の介護状況を明らかにできる書類を整備、保管するものとする。

1 この要綱は、平成5年4月1日から適用する。

2 益子町ねたきり老人等短期保護事業実施要領(昭和63年告示第41号)は、廃止する。

(平成19年告示第26号)

この要綱は、平成19年4月1日から適用する。

別記(第3条関係)

認知症老人認定基準表

介護上困難を伴う行動等

1 簡単な日常会話にも支障がある。

2 失禁等で汚したり不潔になっても無関心である。

3 勝手に外出して道に迷うことがある。

4 家族、知人等を混同するなど人をまちがえる。

5 火の始末ができない。

6 昼夜の区別がつかず夜間に不眠・不穏となる。

7 物をしまい忘れて盗まれたとか、無くなったと言って騒ぐ。

8 邪推がひどく事実でないことを事実だと思いこむ。

9 昼夜をとわず大声を出す。

10 その他(具体的に                  )

総合状態像

1 ぼけていない

 

2 軽度の認知症

日常会話や、理解は大体可能であるが、内容がとぼしく、あるいは不完全であり、時には生活指導や介助を必要とする。

3 中程度の認知症

簡単な日常生活がどうやら可能であるが、なれない環境での一時的な見当違いにより、しばしば介助が必要である。

4 高度の認知症

簡単な日常会話すら困難で、食事をしてもすぐ忘れるなど常時の介護が必要である。

5 非常に高度の認知症

寸前のこと、自分の名前すら忘れ、自分の部屋や家族がわからない。

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益子町ねたきり老人等短期保護事業実施要綱

平成5年3月11日 告示第13号

(平成19年4月1日施行)